離婚したいと思った方へ。離婚手続きと離婚準備について

はじめに

離婚したいと思ったら。何をどのように準備し、進めたらよいのでしょうか。離婚を考えたとき、調停や訴訟といった手続きは複雑でわかりにくく、離婚条件についてもどのような事項をどのように決めたらよいのか、また、何をどう準備すべきなのか、不安に思われる方がたくさんいらっしゃると思います。

そこで、このページでは、離婚手続きの基本的な流れ離婚の種類離婚に際して決めるべき離婚条件離婚のための準備チェックリスト子どもがいる場合の注意点についてなど、離婚を検討する方に必要な知識を詳しく解説します。また、離婚問題について弁護士からどのようなサポートを受けられるかについてもお伝えします。

この記事を通じて、離婚に関する疑問や不安を少しでも解消できれば幸いです。

目次

離婚手続きの流れ

離婚を希望する場合、

① 離婚協議(話し合い)
② 離婚調停
③ 離婚裁判(訴訟)

という順に、まずは双方の合意による離婚を試みて折り合いがつかなければ裁判で決着をつけるという順に手続きを進めます。

離婚協議と離婚調停は話合って合意を目指す点で共通しており、離婚調停と離婚裁判は家庭裁判所の手続きである点で共通しています。

① 離婚協議 


 離婚に向けた夫婦の話し合いです。離婚するかどうか、離婚する場合の諸条件について話し合い、合意ができれば、離婚届けをお住まいの自治体に提出することで、離婚が成立します。

離婚の合意ができたときに、その内容を離婚協議書や離婚公正証書にしておくと、後々のトラブルを回避することができます。

主な費用(弁護士費用を除く)

特にありません。しいて言えば離婚届を提出する際の交通費くらいです。
※ ただし、公正証書を作成する場合には、財産分与等の離婚給付の金額に応じて、5000円から数十万円の費用がかかります。
※ 以前は、本籍地以外の自治体に離婚届けを提出する場合には戸籍謄本が必要でしたが、令和6年3月から原則不要になりました。

手続きに必要なもの

離婚届、本人確認書類
※ 以前は、本籍地以外の自治体に離婚届けを提出する場合には戸籍謄本が必要でしたが、令和6年3月から原則不要になりました。

② 調停離婚 


家庭裁判所で行う離婚にむけた調停手続き(話合い)であり、正式には「夫婦関係調整調停」といいます。夫婦の一方が「離婚」または「円満な夫婦関係の調整」を求めて調停申立てをするもので、このうち「離婚」を求めて申し立てられた調停を一般に「離婚調停」といっています。調停手続きは、一般の方から選ばれた調停委員2名が当事者の間に入り、双方の意見を聞いて合意の成立を促す手続きです。
調停はあくまで話し合いの手続きなので、合意がまとまらない場合には効力を生じずに終了してしまいます。

主な費用(弁護士費用を除く)

申立手数料(印紙代)1200円(婚姻費用を請求する場合はさらに1200円)、切手代1000円程度(裁判所ごとに異なります)、裁判所への交通費、調停離婚成立後の調書取得費用数百円から1000円前後

手続きに必要なもの

調停申立書(各裁判所が書式を用意しています)、戸籍謄本、必要に応じて年金分割のための情報通知書や収入資料等
その他、調停手続きにおいて主張書面や陳述書の作成・提出を求められることが多くあります。

③ 離婚裁判(離婚訴訟)


家庭裁判所で行われる離婚を求める裁判(訴訟)手続きです。途中で和解が成立したり、被告である相手が離婚の請求を認める(認諾する)ことがありますが、最後まで双方折り合いがつかなければ、判決により離婚の可否が決まります。
協議離婚や調停離婚とは異なり、双方の合意によらず一方的に離婚を求める手続きなので、離婚が認められるためには民法770条1項に定める法定離婚事由が必要になります。

主な費用(弁護士費用を除く)

訴訟提起手数料13,000円~30,000円程(印紙代。離婚自体は13,000円ですが、離婚と併せて財産分与等を求める場合にはそれぞれ1,200円ずつ、さらに慰謝料を請求する場合には金額に応じて2万円程度加算されます。)、切手代6,000円程度(裁判所ごとに異なります。)、戸籍謄本取得費用450円、その他裁判所への交通費等

※そのほか、訴訟の内容によっては鑑定費用や証人の出頭旅費等がかかることがあります。

必要なも

訴状、戸籍謄本、事案に応じて年金分割のための情報通知書や収入資料等
その他、裁判手続きにおいて主張書面や陳述書の作成・提出を求められることが多くあります。

離婚の種類

どのような手続きを経て離婚が成立したかによって、離婚の種類が6つに分類されます。

協議離婚
離婚協議により合意がまとまることにより、裁判所の手続きを経ずに離婚届を市区町村に提出する方法による離婚です。

調停離婚
家庭裁判所の離婚調停(夫婦関係調整調停)の手続きにより調停が成立した場合の離婚方法です。調停成立後、裁判所が作成する調書の謄本を市区町村に提出します。

審判離婚(いわゆる284条審判)
離婚調停手続きにおいて、おおよそ合意が成立しそうだけどもあと一歩細かな条件で折り合わず離婚が成立しない場合や、相手方には離婚に応じる意思がありそうだけれども調停期日に来ない場合等に、裁判官の判断により、「調停に代わる審判」(よく調停委員の方が「284条審判」と呼んでいます)を行い、離婚条件等の解決案を示すことがあります。双方がこの審判に対し、2週間以内に異議申し立てをしない場合には審判の内容が確定し、審判離婚が成立します。

和解離婚
離婚訴訟の手続き中に、双方が和解して訴訟を終了させることがあります。和解の内容に離婚の合意が含まれていれば、和解離婚が成立します。

認諾離婚
訴訟手続きにおいて、原告(訴えを提起した人)の請求を被告(訴えられた人)がすべて認めて訴訟を終わらせることを、請求の認諾といいます。離婚訴訟においても、被告が離婚訴訟の請求をすべて認めることがあり、これによる離婚を認諾離婚といいます。

判決(裁判)離婚
協議や調停をしても離婚の合意がまとまらず、訴訟をして最後まで双方の折り合いがつかない場合には、判決によって離婚の可否が決まります。判決で認められてする離婚を判決離婚といいます。

離婚時に取り決める「離婚条件」とは?

離婚時に、夫婦間で取り決める「離婚条件」には、以下のものがあります。このうち、子の親権者については、離婚時に必ず決めなければいけません。

(1)子どもに関する離婚条件

① 親権
子どもが社会人として自立できるようになるまでの間、子どもを監護・養育し、その財産を管理する権利及び義務のことです。離婚時には、必ず親権者を決めなければいけません。

② 養育費
子どもを監護・養育するのに必要な費用全般をいい、教育費・生活費・医療費等が含まれますが、私学や大学の学費・塾代等は当然に含まれるわけではないので、しばしば争点になります。

④  面会交流
別居や離婚によって離れて暮らすことになった親と子が、面会等を通じて交流を持つことであり、「子の福祉のために」実施されます。後々もめやすいので、面会交流の頻度や場所、体調不良や用事ができた場合のリスケジュール方法などをできるだけ具体的に決めておきましょう。

(1) お金に関する条件

① 財産分与
夫婦が協力して取得・維持してきた財産(夫婦の共有財産)を、離婚時にどのように分けるかという問題です。

② 年金分割
婚姻期間中の厚生年金の保険料納付額を通常は半分ずつ分け合います。

③ 慰謝料
離婚にした原因が相手方配偶者の有責な行為(不貞行為等)による場合には、離婚による精神的慰謝料を請求できます。

④ 離婚が成立するまでの婚姻費用
おおざっぱにいうと生活費のことです。夫婦は互いを扶養する義務(生活保持義務)を負っており(民法760条)、これに基づいて別居状態にあるときに請求できます。

離婚手続きのための「準備チェックリスト」

離婚について検討中の方に向けたチェックリストです。ご自身の考えや状況を整理してまとめることにより、「そもそも自分は離婚すべきか」「弁護士への正式な依頼は必要か」等を判断するのにも役立ちます。

✓ 離婚したい理由を整理する

✓ 収入・財産の確認をする

✓ 子どもの監護・養育についての考えをまとめる

✓ 離婚後の住居・収入など生活の目処を立てる

✓ 弁護士への相談もしておく

離婚したい理由を整理する
まずは、ご自身が離婚したいと考える理由について整理します。
相手が離婚に同意しない場合には、裁判まで検討する必要があるので、裁判での見通しを立てるためにも、離婚したいと思うに至った事情をご自身でよく分析し、相手や弁護士に説明できるようにしておきましょう。

収入・財産の確認
婚姻費用、養育費の額を検討するにあたって基礎となるのが双方の収入であり、財産分与の額を検討するにあたって基礎となるのが夫婦の共有財産です。双方の収入がわかる資料と、夫婦の財産(負債も含む)のリストを作成しましょう。特に将来給付が見込まれる退職金等は見落としやすいポイントです。 

子どもの監護・養育についての考えと希望をまとめる
お子さんがいる場合には、親権・養育費・面会交流についてご自身の希望を明確にしておきましょう。また、親権について意見が対立した場合に備えて、これまでのお子さんの監護状況(誰がどのようにお子さんの世話をしていたか、お子さんがどのような生活をしていたか)をまとめておきましょう。

離婚後の住居・収入など生活の目処を立てる
離婚した後の生活について、事前に具体的なイメージづくりをし、それが現実的なものであるかを確認しておきましょう。住居については、実家に戻る・賃貸・現在の持ち家に住み続けるなど、どの選択をするかで費用や難易度が変わります。また、特にお子さんがいる方や専業主婦の方は、離婚後の生計維持が可能かよく検討しておきましょう。もちろん、離婚時に受け取れる金額や養育費との兼ね合いもありますから、弁護士への相談に備えて、まずはご自身の経済状況をまとめておきましょう。

弁護士への相談もしておく
離婚条件への希望等を整理できたら、ぜひ弁護士への相談も検討してください。離婚について夫婦の意見の対立が少ない場合には、必ずしも弁護士に依頼する必要はないと感じられるかもしれません。しかし、離婚手続きで何か誤解している点・実は不利な離婚条件はないかなどについて、専門家の意見を取り入れて確認し、方針を立てておきましょう。

子どもがいる場合の離婚手続きの注意点

✓ 親権・養育費・面会交流の話し合いは冷静に、子どもの福祉を中心に考える

✓ 離婚後の子どもの生活環境を考える

✓ ひとり親が受けられる行政等の支援について調べておく

親権・養育費・面会交流の話し合いは冷静に、子どもの福祉を中心に考える
離婚を考えているご夫婦が冷静に話しあうことは簡単ではありませんし、相手に対して譲歩したくないという感情もあるかと思います。しかし、離婚に際して決めるお子さんの監護・養育に関する条件は、お子さんの福祉を中心に、極力冷静に考えましょう。
当事者間の話し合いが難しければ、弁護士への相談をお勧めします。

離婚後の子どもの生活環境を考える
離婚の前後で転居する場合には、転居の時期を考える際にお子さんの学校生活を考慮したり、離婚後のお子さんの姓をどうするかを考えておく必要があります。
※ 離婚後ご自身の氏が変わった場合に、お子さんも同じ戸籍に入れ、氏も同じにするためには、「子の氏の変更許可申立て」という家庭裁判所での手続きが必要になります。

ひとり親が受けられる行政等の支援について調べておく
国や自治体、公共交通機関等が、様々なひとり親支援を設けています。
親権を取得してお子さんを育てる場合にどのような支援を受けられるかについて、予め確認しておきましょう。

離婚手続きのサポート・代行を希望する方へ

離婚をしたいと思っても、手続きをすべてご自身で行うことは、精神的にも労力としても、そして時間の面でも大きな負担になるものです。離婚手続きや交渉を誰かに「代行」してほしい、サポートしてほしいと思う方が多くいらっしゃいます。
弁護士細江智洋は、一人ひとりのお悩みに合ったサポートをするため、次のようなプランを用意し、明確な料金体系でご提案します。プラン内容・費用について、わかりにくい点があれば是非お問い合わせください。十分にご納得いただけるよう努めます。

→ プランと料金についての詳細なご説明はこちら

法律相談


離婚問題について、初回30分の無料相談を設けています。
お気軽にご相談ください。

 離婚手続き代理サポートプラン


交渉・書面作成・裁判所での手続き等について、弁護士が代理人として全面的にサポートするプランです。

※ このプランには、慰謝料請求・養育費・婚姻費用・面会交流の取り決め・年金分割・財産分与請求・離婚協議書の作成がすべてプランに含まれます。
お子様を連れての離婚を検討している方へ
このプランには、お子様の離婚後の「この氏の変更の審判」申立書の作成・お子さんの保険証の切り替えサポート(連絡調整)・婚姻費用・養育費請求における私学加算の請求・行政機関提出用の別居中であることの書面作成が含まれています。安心してご利用ください。

 バックアッププラン


離婚手続をご自分で進めたいけれども、弁護士の意見を取り入れたい方向けのプランです。

6か月間・合計7時間まで、事務所での面談・電話・メール・ウェブ会議での相談を回数制限なく受けられます。
※交渉・調停・訴訟の代理活動や書類作成は含まれません。

 離婚協議書作成プラン


夫婦間で離婚すること・離婚条件についての合意がまとまっており、それを離婚協議書にしたい方のための離婚協議書作成プランです。
※相手方との交渉は含まれません。

離婚後のアフターケアサービス


離婚成立後に、年金分割の審判手続き・子の氏の変更手続きが必要になった方に向けたプランです。

 離婚後の面会交流サポートプラン


離婚後、父母間での感情的な対立が激しく、日程調整が難しい・お子様の受け渡しの際に顔を会わせたくないという方のためのサポートプランです。ご希望に応じて、面会交流の日程調整・場所の提供・お子様の受け渡しサポート・面会交流の立会いを行います。

この記事を担当した弁護士


 みなと総合法律事務所 弁護士 細江智洋

神奈川県弁護士会所属 平成25年1月弁護士登録

当事務所は、離婚問題でお悩み方からのご相談を日々お受けしています。離婚相談にあたっては、あなたのお気持ちに寄り添い、弁護士の視点から、人生の再出発を実現できる最良の方法をアドバイスさせていただきます。まずは、お気軽にご連絡ください。

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